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東北沖地震と熊本地震の震源域 次の大地震につながるリスクは今なお残るか ―楠城特任教授ら研究グループが評価


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澳门金沙官网_澳门金沙赌城¥博彩平台グローバル地域センター楠城一嘉特任教授が参加する研究グループは、2011年東北地方太平洋沖地震(東北地震)と2016年熊本地震の震源域に次の大地震発生の可能性があるか評価しました。その結果、東北地震では大地震の再来につながるリスクは確認できなかったが、熊本地震では今なおリスクが残る事が分かりました。熊本地域の注意深い監視の必要性を指摘できる点で、地震防災上、重要な研究です。本成果は2024年3月5日19時(日本時間)に英科学誌『Scientific Reports (サイエンティフィック?レポーツ)』の電子版に掲載されました。

本研究のポイント

  • “b値”という指標を用いて東北地震と熊本地震の震源域における力のかかり具合を調査した(図1)。一般に大きい地震の数は少なく、小さい地震の数が多いという性質があり、小さな地震と大きな地震の発生割合を示す指標がb値である。b値はプレート境界や内陸の断層にかかる力の推定に有効である事が確認されていた。粒子フィルタという統計科学の手法を導入し、b値の時間的な変化に最適に追従して推定できるようになったため、今まで以上に正確な力のかかり具合の推定が可能になった。
  • 東北地震のb値の調査から、震源域で高かった力が地震により解放され, 未だ地震前の状態に戻っていない事を発見した(図1a)。2014年までを解析期間とした既往研究1 は、東北地震後に見られた力の回復がこれまで考えられているよりもかなり急速に進んでおり、既に同地震前の状態に近くなっているとし、大?巨大地震が今後いつ再発しても不思議ではないと指摘した。しかし、2022年末まで解析期間を伸ばした本研究は、既往研究1の指摘は当たらない事を示す。つまり、既往研究1が捉えたb値の変化は、大地震直後のb値の一時的な揺らぎと解釈できる。
  • 熊本地震のb値の調査から、日奈久断層の中央部では力の状態が高いまま維持している事を発見した(図1b)。2019年までを解析期間とした既往研究2は、熊本地震により、布田川断層?日奈久断層では大局的には力は緩和しているが、日奈久断層の中央部で力が高く、そして唯一増加していると推定していた。2022年末まで解析期間を伸ばした本研究は同断層の中央部の状態は未だ当時のままである事を示す。更に高い力がかかる場合、力に耐えきれずに破壊が始まり、まだ活動していない同断層の南部へ破壊が進展する可能性もあり得るので、同断層の監視体制の強化が必要である。

著者からのコメント

<本ニュースを読まれた皆さまへ>
  • 一般的に地震を確度高く予知することは現状で困難と考えられており、本研究も地震予知ではありません。しかし、地下の状態の異常を捉える技術開発までは可能になりつつあり、本研究はその先駆けです。
  • 日本の何処でも地震が起きる可能性があるので、今回の研究が日本中でできれば良いのですが、先んじて東北沖と熊本地域で試した事になります。熊本地域だけが地震発生の可能性があるわけではありません。
  • 静岡県にも活断層はあり、例えば、富士川河口断層帯が挙げられます。これは、今後30年の間に地震が発生する可能性が、我が国の主な活断層の中では高いグループに属しています。
  • 本記事をお読みの皆さまが防災意識を高め、いつ地震が起きても対応できる様に、改めて再点検するきっかけになればと思います。