島村 裕子
（食品栄養科学部 助教）
（食品栄養科学部 助教）
Webエッセイ
はじめに
世界保健機関 (WHO) では、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台 (SARS-CoV-2) 感染症 (COVID-19と称される) と食品の安全性に関して、食品を取り扱う人 (食品事業従事者) に向けたガイダンス (以下、WHO暫定ガイダンス [1]) を公開しています。食品事業従事者だけでなく、全ての人々が「食」に関わっており、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台感染症と食品の安全性に関する正しい情報を知ることにより、何に注意し、どのように行動すべきか理解することができます。本エッセイでは、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台感染症と食品の安全性に関するWHO暫定ガイダンスの要約と効果的な手洗い等の衛生対策について紹介します。
澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台は「食品」を介して感染するのか？
WHO暫定ガイダンスでは、食品を摂取することで、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台に感染する可能性は「非常に低い」と述べられています。実際に、食品を介して澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台に感染したとされる事例は、今のところ報告されていません。また、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台は、食品中で増殖することはできません (澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台は、動物や人間に寄生して増殖します)。澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台感染症の主要な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」であると考えられています。「飛沫感染」は、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台患者が咳、くしゃみをした時に、飛沫 (空気中に飛び散った病原体) が他人の鼻、口、目に到達することにより、ウイルスが人から人へ伝播します。また、「接触感染」では、呼吸器の飛沫が空気中に飛散せず、感染者の周囲の物体や表面 (例えば、ドアノブ) に着地した場合、非感染者がその表面や物体に触れた後に、自分の口、鼻、目に触れて感染する可能性があります。食品を摂取することで澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台に感染する可能性は「非常に低い」とされていますが、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台に感染した人が食品を取り扱った場合、咳、くしゃみ、または食品や容器を手で触れることにより、製造?加工中の食品や容器包装の表面にウイルスが付着する可能性があります。
「対面での食事」は高リスク？
澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台の感染爆発を防ぐため、政府では「対面での食事を避ける」ことを提言しています。飲食店などで誰かと向かい合って会話しながら食事をすると、感染者のつばが食べ物に入って感染する恐れがあります。海外では、向かい合って30分間食事をしただけで、皿に飛沫が落ちて感染した例が報告されています [2]。5月4日に開かれた政府の専門家会議では、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台の新規の感染者が確認されていない県などを対象に、自粛を緩和した「新しい生活様式」の実践例が示されました。食事の場面では、「大皿は避けて料理は個別に」、「対面ではなく、横並びに座る」、「おしゃべりは控えめに、お酌や回し飲みは避けること」などが示されています [3]。
澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台の「環境中」での生存性は？
WHO [4] や国立医薬品食品衛生研究所 [5] では、中国やウイルスが見つかった場所から積み出された物品との接触から、人が澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台に感染したとされる事例はないと報告しています。最近の研究において、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台の様々な物質の表面上での生存性が調べられており、プラスチックやステンレスの表面では、最大72時間、厚紙 (段ボール) の表面では最大24時間、銅の表面では最大4時間、空気中では最大3時間、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台が生存可能であると報告されています [6] (WHO暫定ガイダンスでは、この報告について、相対湿度と温度が調節されている環境のもとで実施されたものであり、実際の環境では異なる生存時間になる可能性もあることに注意する必要があるとしています)。 前述の通り、人々が「食品または食品包装」から澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台に感染する可能性は「非常に低い」とされていますが、食品の表面や食品包装資材の表面は、食品を取り扱う人により、澳门金沙官网_澳门金沙赌城￥博彩平台で汚染されるリスクがあり、我�